08年度日本語能力試験@コンケン大学
日本語能力試験(JLPT)の季節がやってきました。
会場校となって2年目のコンケン大学。事務局であるLanguage Insituteを中心に、準備は着々と進んでいるようです。http://www.li.kku.ac.th/japan2008.php
受験者数は、800名近くいた去年を超えるらしい。
午前は2級と3級、午後は1級と4級の試験が行われます。
試験会場は、農学部の校舎(地図19)。なお、1級だけはAcademic service center building(地図24)が会場となる予定です。去年とは違う場所なのでご注意ください!
ちなみに、教育学部は地図29です。
外国人教員免許
タイの教育機関(小〜高校?)で働いている外国人も教員免許が必要になる、という話。workpermit取得にもこの免許状が必要と規定されているようで、無視できませんね。
以前、クルサパー(教員・教育職員審議会/The Teachers Council of Thailand)のサイトhttp://www.ksp.or.th/mainpage/index.php に、それに関連した英語の記述があったように思うのですが見つかりません。どなたか、ご存知ですか?
知人が調べてくださった結果、現時点でわかっていることを簡単にまとめると…
教員免許状取得に必要なのは、
1)学位など
-教育学の学位
-その他の学位&外国の発行する教員免許状
-その他の学位&1年以上の教育系課程の修了証明書 のいずれか
2)1年以上の教授経験
3)タイ語とタイ文化および教員としての倫理規定に関する研修(20時間)の参加、合格
1)に満たない人は、別に「教員能力試験」を受けて合格しなければなりません。
3)については全員必須です。研修実施機関に指定されている機関が全国で約20箇所あり、コンケン大学教育学部もその一つとなっているようです。
免許状取得までの猶予期間は2年間。「教員能力試験」を受けなければならない方は、ちょっと面倒ですね。
それにしても…。
タイ教育省は突然何を思い立ったんだ、と言いたくなりますが、実はこれ、近年のタイの教育改革の流れと合致しています。教師は「専門職」と位置づけられ、クルサパーは2005年には「Education Professional Standards(教育専門職基準及び倫理規定)」なるものも出していますが、そこに書いてあることと「教員能力試験」の内容はかなり近いのです。タイで2003年に初めて制定された教員免許制度の流れの中に、外国人教員もはめこんでしまったと解釈してもかまわないと思います。
…そう考えると、教員免許を取得するため、大学でかなりの「教職科目」を受講している教育学部日本語教育課程の学生は、皆さんのお役に立てるかも?
この政策も今後どう転じるかわかりませんが、タイの教員養成改革と同じ文脈で動いていることは確かです。ですので、1999年以降の教育改革、教員養成改革についても、このブログでぼちぼち話していきたいと思っています。
国際交流基金2009年度助成プログラム・締め切り迫る!
よくよくご存知の方も多いと思いますが…。
11月は、09年度助成プログラム申請の時期です。と言うのも、助成プログラムのほとんどが12月1日を申請書提出期限(必着)としているからです。
助成プログラムとは?
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)HPより
公募プログラムとは、国際交流事業を企画する個人や団体に対して公募により助成金、研究奨学金または日本語教材その他資料等を国際交流基金が提供する制度です。分野・目的ごとに多様なプログラムがあり、それぞれに条件が定められています。申請資格や、事業の目的・方法が合致する公募プログラムがあれば、国際交流基金に申請することができます。国際交流基金の審査の結果採用されれば、支援が提供されます。
海外の日本語教育機関で働く人にとって、最も身近なのは「日本語教材寄贈」でしょう。今まで一度も申請したことがない方、ぜひチャレンジしてみてください!
申請書、申請書記入要領、日本語教材リストのダウンロード先はこちら↓
http://www.jpf.go.jp/j/program/japanese/japan_10.html
コンケン大学教育学部日本語教育専攻
08年現在、1年生から5年生までの約120名がタイの小学校〜高校の日本語の先生になるため勉強しています。
5年生?と思った方もいることでしょう。驚くなかれ、タイの教員養成(教育学部課程)は2004年から5年制課程となりました。そして、5年目はschool internship、いわゆる「教育実習」を各地の学校で1年間行うのです。
http://www.jpf.go.jp/j/japanese/dispatch/voice/tounan_asia/thailand/2008/report08.html
4年間の学部でのお勉強では、専門(日本語・日本語教育)科目<88単位>に加え、教職科目<50単位>を取得しなければなりません。つまり、他学部の日本語主専攻に比べると日本語を学ぶ時間数は少ないのですが、卒業時にはタイの教員になるための教育を十分に受けていることになります。
また、Kanji Studies(2年生前期)、教授法演習(4年生前期)、日本語教室研究(4年生後期)など「日本語教育」に関わる科目も少なくありません。そこでは学生たちの新しい発想に驚かされることもたびたびです。
日本語教師になることを意識しながら、日本語を勉強している大学生たち。
そんな学生たちに、一度、会いにいらっしゃいませんか。