にほんごドキドキ体験&交流<訪問後>
「日本人学校訪問」+日本語学習の試み最終回です。
★体験についてまとめる、御礼の手紙を書く(3年生)
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- 参考:「日本語ドキドキ体験交流活動集」(凡人社)
- 狙い:書くことと現実の体験・交流を結びつける
- 方法:上記テキスト利用。ペアワークでお互いの体験について聞き合った後、話したことをもとに文章をまとめる。御礼の手紙は、授業に参加したクラスに宛ててグループ毎に1通作成。
↓参照ページ(p.80)と作文例(いつもながら大きくてすみません)
専攻の大学生にしては簡単な文章だと思った方もいるかもしれませんね。実際、書くのにあまり時間はかかっていません。しかし、作文に至るまでのプロセスで自分が見たもの・見たことを振り返る機会を得られたようです。
↓御礼の手紙の例
この手紙は「4年○組のみなさん、△△先生へ」で始まります。そのため「担任の先生に名前を聞く」というタスクを事前に出し、丁寧な聞き方を練習し、タスクシートも配布しました。しかし。当日興奮しすぎたのか、ほとんどの学生が名前を聞いてくることを忘れていました…。ちゃんと覚えていた学生も、下の名前だけ聞いてきていたり(←タイでの注意ポイントですね!)。まあ、そんなもんです。
この手紙の最後には学生のメールアドレスも書いてあります。この手紙が次の交流へとつながるといいなあという思いをこめて。
体験のまとめと御礼の手紙、どちらも余り肩に力が入ったものではないことにお気づきでしょうか。「この体験を通じて日本語を勉強させる!」と思いすぎると楽しさも半減です。
さて、最後に本実践で中心的な役割を果たした教材をご紹介しましょう。
- 作者: 国際交流基金関西国際センター
- 出版社/メーカー: 凡人社
- 発売日: 2008/09/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この教材は訪日研修の実践の蓄積から生まれたものです。教室の外でのさまざまなリソースを活用して体験の中で日本語を学ぶ、というコンセプトは一見海外の現場には適していなさそうですが、タイには日系企業も日本人も多く、日本国外でありながら日本に触れられるところが比較的多いはずです。これを上手く生かさない手はありません。この教材があると、日本人宅へのホームステイ、工場見学、交流会など体験・交流の活動を企画してみようかなという気になるから不思議です。「うちはバンコクから離れているから…」と思った先生方、バンコクから離れているところに住む学生たちだからこそのメリットもあるようですよ(ふるさと紹介の例)。