日本留学フェア

22日、日本留学フェアが無事終了しました。

 留学フェア開会に先立ち、在タイ日本国大使館の小町恭二大使が午前中にコンケン大学付属学校(小学校、中等学校)をご訪問。
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同僚のタイ人の先生がご挨拶の通訳を務めました(写真右)。


 コンケン大学付属小学校は、4年生以上が全員日本語必修(週1時間)というタイでも珍しい学校です。また、教育学部の5年生が教育実習生として教壇に立っています。さすが小学生、やんちゃっぷりはかなりのもので、教育実習生もそんな生徒たちを抑えるのにいつも苦労しています。(ただ、そのおかげでかなり教師としての力量が身についた様子…、これについてはまた後日。)そんな生徒たちですが、今日ばかりは神妙な面持ちで授業を受けていたのがとても微笑ましかったです。
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さて、午後の日本留学フェア。

 タイ国元日本留学生協会東北支部がコンケン側の実施団体ですが、日本語教育プログラム長が東北支部のトップでもあることから、日本語教育プログラムの教員も学生も総動員、みんな裏方として働いていました。
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受付の様子↑    日本のお菓子(なぜか月餅)とお茶でお出迎え↑

プログラムは(1月5日の日記)の通り。
JASSO(日本学生支援機構)大阪大学バンコク教育研究センタータイ早稲田日本語学校の方々がお見えになり、それぞれお話をなさいました。
 ジャパンファウンデーションからはエリンが挑戦!にほんごできますすしテストを紹介し、また日本語能力試験の改定について少しお話しました。

「東北タイ日本語教育セミナー」&「コスプレコンテスト」のお知らせ

1月22日(木)の日本留学フェアに続き、コンケン大学教育学部では東北タイで日本語教育を行っている学校を対象としたセミナーを開催することになりました。午前は教育学部主催のセミナー(教員向け)、午後は教育学部日本語教育プログラム主催のコスプレコンテスト(生徒向け)です。

東北タイの中等学校76校、高等教育機関27校に、教育学部から正式な招待状が送られています。詳細はこちらをごらんください!

参加申込書のメール送付をご希望の方は、naiob@kku.ac.thまでご連絡ください。皆様に会えるのを楽しみにしています。

日本留学フェア

2009年(タイでは2552年)になりました!まずは新年のご挨拶から。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。皆様にとって幸多き一年となりますように。

さて、今日は1月22日にコンケン大学で行われる「日本留学フェア」のご案内です。
これは、タイ国元日本留学生協会(OJSAT:Old Japan Students' Association, Thailand)、在タイ日本国大使館等が中心となり、タイの学生の日本への留学を促進すべくタイ各地で開催しているものです。今年は小町大使もコンケンまで来てくださるとのこと、現地関係者は期待と不安に胸を膨らませています。
redirect  สมาคมนักเรียนเก่าญี่ปุ่น ในพระบรมราชูปถัมภ์

簡単に、当日のスケジュール*1をご紹介しましょう

場所:コンケン大学教育学部2階ホール]KKU MAP

  • 13時   開会式 

       開会宣言 
       小町大使 ご挨拶

  • 13時15分 DVD放映(Yokoso_Japan DVDなど)
  • 14時30分 日本の大学、機関からの紹介

       大阪大学
       東京工業大学
       早稲田大学
       国際交流基金

  • 15時50分 「日本での留学生活と経験」(元留学生のスピーチ)
  • 16時20分 閉会式 
  • 16時20分〜17時 各ブースにて自由に質疑応答

東北タイで日本語を教えている先生方、「留学したいんだけど、どうしたらいいですか」という生徒からの質問の答えに窮したことはありませんか。日本へ留学するにはいくつかの方法があり、全体を把握するのは容易なことではありません。関係者が一同に集まるこの留学フェアに参加して、ぜひ効率よく情報収集してください。  
参加費はもちろん無料です! 

*1:変更の可能性もあります

コンケン大学の卒業式

http://ednet.kku.ac.th/english/picture/picture02.jpg08年12月22日。コンケン大学2007年度の卒業式がありました。全卒業生がシリントーン王女から直々に卒業証書をいただく記念すべき日です。

参加して驚いたこと

  • 1 卒業生の数

全部で約7000人。そのうち博士課程約80名、修士課程約2930名、学士とその他の課程約4000人。

  • 2 現職公務員のための修士課程

修士課程修了者のうち1320名が、この地域の現職公務員。特別なプログラムがあるようです。この中には学校教員も多く入っていることでしょう。改めて、この大学が地域のin-service training機関としての役割を担っていることを実感。

2004年度から5年制課程になったことを受け、07年度は卒業生なし。まさに歴史が動いている中に自分がいることを実感。しかし、なぜか4人の卒業生が…。ということは、彼らは?? 本来なら、後輩たちに混じって証書を受け取ればよかったものを、思わぬかたちで目立つことになってしまいました(笑)。いえいえ、留学などしていたのかもしれませんね。

とにかく、みなさん、ご卒業おめでとうございます!
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コンケン大学の教職科目

日本語教師
日本語を教える人」か「日本語の教師」か。現地の日本語の先生方は、どちらでしょう。


タイの高等教育機関、即ち大学の多くは日本語主専攻の卒業生が教師となっていることが多く、どちらかと言えば「日本語を教える人」です。日本語関連の修士号を持っている人も多く、教科の“内容”についての専門性の高さが重視されていると言えますね*1
一方、初・中等教育、即ち小学校〜高校では教師としての専門性も求められ、教員免許(資格)が必要となります。「日本語の教師」だと言えます。


タイでは、初・中等学校の教師になるために大学でどんなことを勉強しているのでしょうか。カリキュラムは学校によって違いますが、ここではその一例として、コンケン大学教育学部の教職科目を紹介します。( )内は単位数。

1年生

  • Speech Communication(2)

2年生

  • Ethics for Teaching Profession(2)
  • Introduction to Philosophy of Education(2)
  • Human Development(2)
  • Psychology of Learning and Teaching(2)
  • Orientation to Education(1)

3年生

  • Technology and Education Media(3)
  • Organization of Learning Process(3)
  • Mesurement and Evaluation in Education(2)
  • School Management(2)
  • Special Education(2)
  • Community and Educational Development(2)
  • English for Teaching Profession(3)

4年生

  • Curriculim Development(2)
  • Statistics and Research in Education(3)

実習科目
2年生

  • Teaching Profession Experience1(1)

3年生

  • Teaching Profession Experience2(2)

4年生

  • Teaching Profession Experience3(2)

http://ednet.kku.ac.th/english/index.php5年生

  • School Internship1(6)
  • School Internship2(6)

当然のことながら、日本語教授法などの授業を組み立てる際には、学生がこれらの講座で学んでいることに配慮しなければなりません。逆に言えば、これらの講座によって素地ができているので教授法などで扱う概念をすっと理解してくれるという良さもあります。タイの教員養成の文脈の中に日本語教育をいかに落とし込んでいくか。難しいことではありますが、これが教育学部で日本語を教える醍醐味であるように思います。

*1:2007年、チュラロンコン大学に修士レベルでの「外国語としての日本語コース」(Master of Arts Program in Japanese as a Foreign Language)ができ、タイでも「日本語教育」という専門が確立しつつあります。http://www.arts.chula.ac.th/~east/japanese/graduate